夢でいいから~25歳差の物語
「ねぇ、美綺は補習、受けるの?」
数日後、友達の木下遥が唐突にそう言った。
「え、補習?」
「夏休み、補習をやるって先生が言ってたじゃない」
「そうだっけ?」
正直に言って、そんなの初耳だ。
「まぁ、アタシは出ないけどね。せっかくの夏休みだもん、思いきり楽しみたいよ」
そう言って遥は、あははと笑った。
「そうだねぇ」
あたしも笑う。
って、あれ?
ちょっと待ってよ。
「遥、補習って何の教科?」
「国語と英語と数学と社会と理科だよ」
それを聞いてドキッとした。
補習に出れば夏休み中も青山先生に会えるじゃない。
「決めた。あたし、補習に出る」
「マジで!?」
「うん。だってあたし、最近まで入院してたから勉強はさっぱりなんだ」
何を隠そう、体の弱いあたしはたびたび体調を崩し、入院することも少なくはなかった。
「そっかぁ、偉いね。アタシだったらやる気になんないもん」
「偉くないよー」
だってどちらかといえば、青山先生に会いたいという不純な動機の方が勝ってるもん。
よーし、夏休みの間に絶対、先生との仲を進展させてやるんだから!
「頑張るぞ、えいえいおーっ」
あたしは拳を夕暮れの空に突き上げて叫んだ。
数日後、友達の木下遥が唐突にそう言った。
「え、補習?」
「夏休み、補習をやるって先生が言ってたじゃない」
「そうだっけ?」
正直に言って、そんなの初耳だ。
「まぁ、アタシは出ないけどね。せっかくの夏休みだもん、思いきり楽しみたいよ」
そう言って遥は、あははと笑った。
「そうだねぇ」
あたしも笑う。
って、あれ?
ちょっと待ってよ。
「遥、補習って何の教科?」
「国語と英語と数学と社会と理科だよ」
それを聞いてドキッとした。
補習に出れば夏休み中も青山先生に会えるじゃない。
「決めた。あたし、補習に出る」
「マジで!?」
「うん。だってあたし、最近まで入院してたから勉強はさっぱりなんだ」
何を隠そう、体の弱いあたしはたびたび体調を崩し、入院することも少なくはなかった。
「そっかぁ、偉いね。アタシだったらやる気になんないもん」
「偉くないよー」
だってどちらかといえば、青山先生に会いたいという不純な動機の方が勝ってるもん。
よーし、夏休みの間に絶対、先生との仲を進展させてやるんだから!
「頑張るぞ、えいえいおーっ」
あたしは拳を夕暮れの空に突き上げて叫んだ。