夢でいいから~25歳差の物語
渡り廊下で橋場先生に遭遇した。
ちなみに彼は今年も私の担任だ。
「水橋、お前も早く逃げろ!何をやっているんだ!!」
「だって青山先生が…」
「青山先生なら大丈夫だろう」
何が大丈夫なの?
「そんな…根拠なんてないじゃないですか!」
私は音のする方に走り出した。
「水橋、やめろ!!そっちには奴らがいる!」
「先生は逃げて下さい!私は…意地でも助けに行きます!」
「水橋。おい、水橋ぃー!!」
橋場先生の声を背中に浴びて私は普通校舎に突入した。
逃げる生徒とすれ違いながら、なんとか自分の教室にたどり着く。
教室は机や椅子がひっくり返っていたり、窓が割れていたりしたが、誰もいなかった。
ほっとしながらベランダに出て非常階段を下りる。
「あっ」
青山先生を捜さなきゃ安否は確認出来ないな。
しかし、再び普通校舎に入った瞬間、お面の彼らが私に襲いかかってきた。
「キャー!!」
彼らのうちの1人の鉄パイプが当たり、廊下にあった進路の資料などが入った大きな棚が倒れてきた。
逃げようとしたが、割れた窓ガラスなど色々なものが散乱していて、足場がほとんどない。
「ぶつかる…!」
その瞬間だった。
ぐい。
私の肩が誰かに乱暴に掴まれ、放り出される。
続いてドカッと棚が何かにぶつかる鈍い音がした。
誰かが私をかばって身代わりになったらしい。
「すみません、大丈夫で…って先生!」
なんと、青山先生が私をかばって棚の下敷きになってしまっていたのだ。
力なく倒れた先生を見てお面の彼らは慌てて逃げていく。
私は急いで棚を力の限り押してどかしてからケータイを取り出し、救急車を呼んだ。
しばらくして、のどかな田舎の平日の昼前に、救急車のサイレンがこだました。
ピーポー
ピーポー
―――…
――…
―…
ちなみに彼は今年も私の担任だ。
「水橋、お前も早く逃げろ!何をやっているんだ!!」
「だって青山先生が…」
「青山先生なら大丈夫だろう」
何が大丈夫なの?
「そんな…根拠なんてないじゃないですか!」
私は音のする方に走り出した。
「水橋、やめろ!!そっちには奴らがいる!」
「先生は逃げて下さい!私は…意地でも助けに行きます!」
「水橋。おい、水橋ぃー!!」
橋場先生の声を背中に浴びて私は普通校舎に突入した。
逃げる生徒とすれ違いながら、なんとか自分の教室にたどり着く。
教室は机や椅子がひっくり返っていたり、窓が割れていたりしたが、誰もいなかった。
ほっとしながらベランダに出て非常階段を下りる。
「あっ」
青山先生を捜さなきゃ安否は確認出来ないな。
しかし、再び普通校舎に入った瞬間、お面の彼らが私に襲いかかってきた。
「キャー!!」
彼らのうちの1人の鉄パイプが当たり、廊下にあった進路の資料などが入った大きな棚が倒れてきた。
逃げようとしたが、割れた窓ガラスなど色々なものが散乱していて、足場がほとんどない。
「ぶつかる…!」
その瞬間だった。
ぐい。
私の肩が誰かに乱暴に掴まれ、放り出される。
続いてドカッと棚が何かにぶつかる鈍い音がした。
誰かが私をかばって身代わりになったらしい。
「すみません、大丈夫で…って先生!」
なんと、青山先生が私をかばって棚の下敷きになってしまっていたのだ。
力なく倒れた先生を見てお面の彼らは慌てて逃げていく。
私は急いで棚を力の限り押してどかしてからケータイを取り出し、救急車を呼んだ。
しばらくして、のどかな田舎の平日の昼前に、救急車のサイレンがこだました。
ピーポー
ピーポー
―――…
――…
―…