夢でいいから~25歳差の物語
Special episode 冬-凍てついた想い(流星24歳、皐示49歳)
美綺さんの事件から数ヶ月後。
冬になった。
私、青山流星はいつものようにニート生活を送っている。
いい加減、先生に頼るのもみっともないので定職に就こうとは思うが、やりたい仕事がない。
おまけに今は100年に1度と言われる大不況だ。
今のコンビニのバイトをやめたら、いつ新たな働き口が見つかるかわからない。
私はいったいなんのために大学を出たんだろう。
今さらながらそう思ってしまった。
なんと情けない。
冬の風が吹いて落ち葉が音を立ててさらに哀愁が強まる。
私はマフラーをきつく巻き直して帰路についた。
「お帰り」
家では先に帰っていた先生が温かな笑顔で迎えてくれた。
「ただいま」
さっきまで悩んでいたにも関わらず、自然と笑顔になるのを感じる。
「夕食はもう出来ているぞ」
先生はそう言って冷蔵庫からサラダを取り出し、そして鍋を温め直し始めた。
「先生、この匂いはシチューかな?」
「お、よくわかったな」
「やったあ」
ちなみにこの「やったあ」は匂い当てクイズに正解したからではない。
今日は特に寒い日だったので、そんな日にシチューが食べられることが嬉しかったのだ。
「さあて、一緒に温まろうぜ」
「うわ、それ寒っ」
「あっ、失礼な」
私達の仲は相変わらず良好だった。
冬になった。
私、青山流星はいつものようにニート生活を送っている。
いい加減、先生に頼るのもみっともないので定職に就こうとは思うが、やりたい仕事がない。
おまけに今は100年に1度と言われる大不況だ。
今のコンビニのバイトをやめたら、いつ新たな働き口が見つかるかわからない。
私はいったいなんのために大学を出たんだろう。
今さらながらそう思ってしまった。
なんと情けない。
冬の風が吹いて落ち葉が音を立ててさらに哀愁が強まる。
私はマフラーをきつく巻き直して帰路についた。
「お帰り」
家では先に帰っていた先生が温かな笑顔で迎えてくれた。
「ただいま」
さっきまで悩んでいたにも関わらず、自然と笑顔になるのを感じる。
「夕食はもう出来ているぞ」
先生はそう言って冷蔵庫からサラダを取り出し、そして鍋を温め直し始めた。
「先生、この匂いはシチューかな?」
「お、よくわかったな」
「やったあ」
ちなみにこの「やったあ」は匂い当てクイズに正解したからではない。
今日は特に寒い日だったので、そんな日にシチューが食べられることが嬉しかったのだ。
「さあて、一緒に温まろうぜ」
「うわ、それ寒っ」
「あっ、失礼な」
私達の仲は相変わらず良好だった。