夢でいいから~25歳差の物語
Secret9 それぞれの思い
「そうか…」
先生はしばらく考えていたが、やがて一言だけ言った。
「じゃ、閉園までいようか」
「ありがとうございます」
その後は色々なアトラクションを楽しんだ。
コーヒーカップは私が調子に乗って勢いよく回していたら、先生が目を回してしまった。
その後、「あのな、目が回るっていうのは三半規管の中のリンパ液が…」となぜか生物学的な説教をされる始末。
メリーゴーランドは小さな子供達に混じって乗る先生を(私が乗せたのだが)持ってきたシルバーのデジタルカメラにおさめた。
この写真は永久保存版だな、うん。
ゴーカートは私の運転が下手なせいであちこちにぶつかり、先生にさんざん笑われてしまった。
くっそう。
夕食は遊園地内の和風レストランで済ませた。
私は寿司を食べ、先生はトンカツ定食を注文。
「隙あり。いただき!」
「あっ、俺のトンカツを取ったな。だったらこうしてやる」
「わー、好物のサーモンを取られた!先生の意地悪」
「トンカツを奪った罰だ」
「ちっ、こうなるならサーモンのお寿司だけわさびを大量に塗っておけば良かったかも」
「お前、何か言ったか!?」
「なんでもないです…」
そうしててんやわんやな夕食を済ませて外に出ると、外はすっかり闇に包まれていた。
「もう夜だな」
「そうですね」
「19時59分…もうそろそろ始まるな」
「何がですか?」
聞き返したその瞬間、私の目に映ったのは空の黒をバックに咲き誇る一輪の花だった。
先生はしばらく考えていたが、やがて一言だけ言った。
「じゃ、閉園までいようか」
「ありがとうございます」
その後は色々なアトラクションを楽しんだ。
コーヒーカップは私が調子に乗って勢いよく回していたら、先生が目を回してしまった。
その後、「あのな、目が回るっていうのは三半規管の中のリンパ液が…」となぜか生物学的な説教をされる始末。
メリーゴーランドは小さな子供達に混じって乗る先生を(私が乗せたのだが)持ってきたシルバーのデジタルカメラにおさめた。
この写真は永久保存版だな、うん。
ゴーカートは私の運転が下手なせいであちこちにぶつかり、先生にさんざん笑われてしまった。
くっそう。
夕食は遊園地内の和風レストランで済ませた。
私は寿司を食べ、先生はトンカツ定食を注文。
「隙あり。いただき!」
「あっ、俺のトンカツを取ったな。だったらこうしてやる」
「わー、好物のサーモンを取られた!先生の意地悪」
「トンカツを奪った罰だ」
「ちっ、こうなるならサーモンのお寿司だけわさびを大量に塗っておけば良かったかも」
「お前、何か言ったか!?」
「なんでもないです…」
そうしててんやわんやな夕食を済ませて外に出ると、外はすっかり闇に包まれていた。
「もう夜だな」
「そうですね」
「19時59分…もうそろそろ始まるな」
「何がですか?」
聞き返したその瞬間、私の目に映ったのは空の黒をバックに咲き誇る一輪の花だった。