夢でいいから~25歳差の物語
「…そういえばさ」
先生が背中越しに話しかけてくる。
「何ですか?」
「お前の名前ってどういう由来なんだ?」
「いきなりどうしました?」
「いや、突如頭の中にペルセウス流星群っていう単語が出てきて」
「確かに時期的には今頃ですけど…そんな単語が出てくるなんて、ずいぶんロマンチックなんですね」
「悪いか?」
「別に。本題ですけど、流れ星みたいにキラリと光るものがある人になりますように、という願いを込めたらしいです。まぁ、結局はこんな平凡な娘ですが。先生は?」
「俺は…まわりに流されず、自分の意志を示せるようにっていう願いからきているんだそうだ」
「自分の意志を示す?それじゃ、皐っていう字は?」
「5月(皐月)に生まれたから。単純だろ?」
ふふ、と笑っている。
「もっとカッコいい由来かと思っていました。皐示ってカッコいいじゃないですか。…字が」
「なんだ、その最後の付け足しは」
「別に深い意味はありませんよ」
「それにしても流れ星みたいに、だなんてロマンチックだよな。さすが睡蓮さんだ」
「言っておきますけど、この名前を付けたのは私の父、水橋健一郎ですからね」
「そうか…」
「そうですよ。っていうか、もう寝ますね。おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
静寂が訪れる。
でも、胸の中では心臓がドキンドキンとうるさく音を立てて跳ねていた。
一方の先生は早くも寝てしまったのか、背後からすう、すうと息づかいが聞こえる。
振り向きたい。
寝顔を見たい。
触れたい。
そんな気持ちをぐっとこらえる。
今、私だけが先生とこの空間を共有しているんだ。
それは目の眩むようなまぶしい現実。
このまま永遠に2人で…。
それは今までに何回願っただろう。
今もまた、願っている。
ほしいのは先生との永遠。
そんな日は来るのかな。
先生が背中越しに話しかけてくる。
「何ですか?」
「お前の名前ってどういう由来なんだ?」
「いきなりどうしました?」
「いや、突如頭の中にペルセウス流星群っていう単語が出てきて」
「確かに時期的には今頃ですけど…そんな単語が出てくるなんて、ずいぶんロマンチックなんですね」
「悪いか?」
「別に。本題ですけど、流れ星みたいにキラリと光るものがある人になりますように、という願いを込めたらしいです。まぁ、結局はこんな平凡な娘ですが。先生は?」
「俺は…まわりに流されず、自分の意志を示せるようにっていう願いからきているんだそうだ」
「自分の意志を示す?それじゃ、皐っていう字は?」
「5月(皐月)に生まれたから。単純だろ?」
ふふ、と笑っている。
「もっとカッコいい由来かと思っていました。皐示ってカッコいいじゃないですか。…字が」
「なんだ、その最後の付け足しは」
「別に深い意味はありませんよ」
「それにしても流れ星みたいに、だなんてロマンチックだよな。さすが睡蓮さんだ」
「言っておきますけど、この名前を付けたのは私の父、水橋健一郎ですからね」
「そうか…」
「そうですよ。っていうか、もう寝ますね。おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
静寂が訪れる。
でも、胸の中では心臓がドキンドキンとうるさく音を立てて跳ねていた。
一方の先生は早くも寝てしまったのか、背後からすう、すうと息づかいが聞こえる。
振り向きたい。
寝顔を見たい。
触れたい。
そんな気持ちをぐっとこらえる。
今、私だけが先生とこの空間を共有しているんだ。
それは目の眩むようなまぶしい現実。
このまま永遠に2人で…。
それは今までに何回願っただろう。
今もまた、願っている。
ほしいのは先生との永遠。
そんな日は来るのかな。