夢でいいから~25歳差の物語
-病院-
私は赤いランプをしばらく見つめていたが、やがて視線を落とした。
視界にあるのは汚れなき真っ白な床だけだ。
どうして?
どうしてこんなことになるの?
やっと幸せをつかんだと思ったのに。
無論、先生を責めるつもりは微塵もない。
だけどもしこれが運命だとしたら…。
神様、ひどいよ。
母は私の隣でつらそうに目を伏せていた。
こんな時なのに先生との思い出が頭の中によみがえる。
その思い出の中の先生はどんな時も笑っていて、いかにも幸せ。
私の頭の中の思い出なんて箱庭のように小さい。
だけどそれは小さいながらも尊く、どんなものも代わりには出来ないかけがえのないものなのだ。
誰にも邪魔されたくない。
失いたくない。
私の頭の中のまるで小さな宝石箱のような世界を。
そして、先生の笑顔を。
「私、ずっと先生について行動していれば良かった。それなら先生を助けられたかもしれないのに」
「流星…」
母は私を不安げに見る。
「私、先生と一緒なら何が起きても怯まない。そう思っていた」
実際、先生に何か忌まわしい過去があるとわかった時も、先生といられるならどんな目にあっても構わないと思った。
別の時は先生の支えになりたいとも考えた。
「なのに私は!先生に助けてもらってばかりだった!」
クリスマスイブの告白の夜に私を必死に探しに来てくれたのも、謎の集団の事件で倒れてきた棚から守ってくれたのも、今までこんな私を愛してくれたのも、みんな先生。
「それなのにどうして私は先生を守れないのよ!」
私は赤いランプをしばらく見つめていたが、やがて視線を落とした。
視界にあるのは汚れなき真っ白な床だけだ。
どうして?
どうしてこんなことになるの?
やっと幸せをつかんだと思ったのに。
無論、先生を責めるつもりは微塵もない。
だけどもしこれが運命だとしたら…。
神様、ひどいよ。
母は私の隣でつらそうに目を伏せていた。
こんな時なのに先生との思い出が頭の中によみがえる。
その思い出の中の先生はどんな時も笑っていて、いかにも幸せ。
私の頭の中の思い出なんて箱庭のように小さい。
だけどそれは小さいながらも尊く、どんなものも代わりには出来ないかけがえのないものなのだ。
誰にも邪魔されたくない。
失いたくない。
私の頭の中のまるで小さな宝石箱のような世界を。
そして、先生の笑顔を。
「私、ずっと先生について行動していれば良かった。それなら先生を助けられたかもしれないのに」
「流星…」
母は私を不安げに見る。
「私、先生と一緒なら何が起きても怯まない。そう思っていた」
実際、先生に何か忌まわしい過去があるとわかった時も、先生といられるならどんな目にあっても構わないと思った。
別の時は先生の支えになりたいとも考えた。
「なのに私は!先生に助けてもらってばかりだった!」
クリスマスイブの告白の夜に私を必死に探しに来てくれたのも、謎の集団の事件で倒れてきた棚から守ってくれたのも、今までこんな私を愛してくれたのも、みんな先生。
「それなのにどうして私は先生を守れないのよ!」