私、幼なじみが好きなんです。


「俺、あんたのこと知らない」


そうちゃんは相変わらずのポーカーフェイスで辛辣な言葉を吐いた。


けど、坂元さんも負けてない。



「じゃ、じゃあ!今から知って下さいっっ」


そう言った後、そうちゃんの手をギュッと握った。





ズキン


ああヤダ!私何もしてないのに。何も行動してないのに。


心が痛いの。




そうちゃんは「まあ」と肯定にも捉えられる言葉を吐くと、
机の上の自分の弁当を持って、教室を出て行った。



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