私、幼なじみが好きなんです。


「じゃあ戻るか…」
大紀は立ち上がり、私も立ち上がった。


―――――


教室に入った瞬間、
「ヒューヒュー」
だなんて冷やかす声が聞こえる。


「大紀にもついに春がー…キター!??」

男子達はお祭りのように騒ぎ出した。

運良く今は五時間目と六時間目の間休み時間だってこと。


「うっせえ!!」

大紀は顔を真っ赤にさせている。


「何よ、まさか」

私が席に着くと、羽奈がすぐやってきた。


「うん」


そのまさかだよ、と答えると羽奈は目をまん丸にさせる。


いつもクールな羽奈のこんな表情見たこと無いや。



< 178 / 207 >

この作品をシェア

pagetop