恋景色 ~真っ赤な嘘と林檎と誕生日~


「…って、白石、なんか勘違いしてね?」


「勘違い?」


“だって典子ちゃんは、委員長があたしのこと好きだって言ってたよ。せっかく好きになってくれたのに4月からバラバラだから、リボンをあげてもいいと思ったのに……”


「サヨナラじゃねぇ。だから思い出の品なんか受け取れねぇ」


「…!?」


「白石と俺、4月からも一緒だから」


「ウソ!?」


「4月1日、エイプリルフールにはまだ少し時間があるぜ」


「そうだけど…」


「俺ら、一緒の中学に通うんだろ」


「えっ、でも…」


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