恋景色 ~真っ赤な嘘と林檎と誕生日~
「だから前に言ったじゃん、“あたしにはなんでもお見通しなんだ”って」
七森くんにとって今日という日がいつもと違うトクベツでスペシャルな1日なのはモチロンだけど、それはあたしにとっても同じこと。
「ひょ、ひょっとして俺にミサンガをくれたってことは……白石も俺のことを……?」
「そーいう質問するのって、“野暮(やぼ)”っていうんじゃないかと思う」
「そっか。訊くだけ野暮か」
「そうそう。野暮なこと訊かないで」
「俺、このミサンガつけて次の試合ガンバるし、白石、応援しにきてくれるよな?」
「うん。行くよ。ゼッタイ行く」
「よっしゃーっ!!」
右手をグーにして後ろにグッと引く彼。
「俺、ゼッタイ勝つから。勝ってカッコイイところ見せてやるから」
「うん、楽しみにしてる♪」
「おぅ、まかせろ♪」
西向きに開いた窓の外から、沈む夕陽がキッチンの隅々にまで差し込んでくる。
そして、ただでさえ真っ赤な二人の顔を、夕陽が照らして真っ赤っ赤にした――――
七森くんにとって今日という日がいつもと違うトクベツでスペシャルな1日なのはモチロンだけど、それはあたしにとっても同じこと。
「ひょ、ひょっとして俺にミサンガをくれたってことは……白石も俺のことを……?」
「そーいう質問するのって、“野暮(やぼ)”っていうんじゃないかと思う」
「そっか。訊くだけ野暮か」
「そうそう。野暮なこと訊かないで」
「俺、このミサンガつけて次の試合ガンバるし、白石、応援しにきてくれるよな?」
「うん。行くよ。ゼッタイ行く」
「よっしゃーっ!!」
右手をグーにして後ろにグッと引く彼。
「俺、ゼッタイ勝つから。勝ってカッコイイところ見せてやるから」
「うん、楽しみにしてる♪」
「おぅ、まかせろ♪」
西向きに開いた窓の外から、沈む夕陽がキッチンの隅々にまで差し込んでくる。
そして、ただでさえ真っ赤な二人の顔を、夕陽が照らして真っ赤っ赤にした――――