私は援交未遂です
「…帰ろっか」



「あ、うんいいけど」



気がつけば帰りのバスの前。



私はバスに乗り込み、一番後ろの席に座った。



バスの外で手を振る男を見ないように携帯に目を落とす。



そこにはメールが一件入っていた。



〈何かごめん〉



…はあ?



何かってなによ。



バカみたい。



私は新規作成の画面を出し、メールを打った。



〈援交するんじゃなかったの?一つ言ってあげるよ。そんな残念な顔なんだから話ぐらいちゃんと出来なきゃ一生彼女なんか出来ないよ〉




それから何回かメールが入っていたけど、メアドごと全部消した。





あースッキリした。




私は窓にもたれかかり、瞼を閉じた…。
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