【続】私は彼氏がキライです!?
「アイツには本当に悪いことしたと思ってる。だけどもう・・・気持ちの変化に気付いた以上、アイツを縛り付けることはできない・・・」
本当に失恋したのは誰?
岡島さん?
それとも彼女さん?
ただ1つ分かるのは、大切な恋が1つ終わってしまったこと。
たくさんの後悔が残ってしまったかもしれない。
前を見て歩き出すには、少し時間がかかってしまうかもしれない。
だけど・・・
「恋をしたことは後悔しないと思います。だって、幸せな思い出がたくさんあるはずだから。別れは悲しいけど、それでその思い出がなくなってしまうわけじゃないから・・・」
やっぱりうまく言えない私は、こんな時に簡単に口を開くもんじゃないと後悔する。
だって、別れてしまった恋人との思い出は、幸せな思い出が多いほど、その人にとって辛くなるかもしれないから。
思い出すことすら罪悪感を感じなければならないかもしれない。
「・・・ごめんなさい」
なんにも分かってないのに生意気なことを言ってしまった自分が恥ずかしい。
ボロボロとこぼれ出した涙は、飲み慣れないお酒のせいかもしれない。
だけど、恋をする私にとって、なんだか他人事には思えなかった。
痛いくらい、胸が苦しい。
「ありがと、コナミちゃん。俺の代わりに泣いてくれて」
そう言って笑う岡島さんに、小さく首をふることしかできない。
アツもお酒が回ってるのかな?
岡島さんもいるのに、私の涙を指で拭うと、私を引き寄せ、頭にキスをひとつ落とした。
ビックリして涙が一瞬で止まった。
「すみません。岡島さん、コイツの涙は見なかったことにして下さい」
「ははは。可愛い泣き顔見れて俺はラッキーだけど?」
無関係の私が口出ししたり、泣いてしまった事を、アツが代わりに謝ってくれたんだと思った。
だけど次の言葉で、一気に赤面するハメに。
「泣き顔は特別可愛いんで、他の男には簡単に見せれませんよ。好きになられたら困る」
ア、アツってば、なに言っちゃってるの!?
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