【続】私は彼氏がキライです!?
夕方になり、お兄ちゃん3人も病院駆けつけた。
あやぴを連れて来るわけにはいかないから、衣咲妃ちゃんの姿はなかった。
誰も何も話さないまま、ただベッドで眠るお母さんを見つめていた。
永遠なんじゃないかって思うくらい、長い時間。
お母さんが麻酔から目を覚ましたのは、手術が終わって3時間も経ってからだった。
ゆっくり目を開いたお母さんは、まだ状況が分かっていないみたいで、私たちひとりひとりの顔をゆっくり確かめる。
「おかぁさぁーん」
張りつめていたものがプツリと切れて、私はお母さんの右手にすがって泣いた。
「コナミ・・・なぁに泣いてんの?お母さんは大丈夫だから」
いつもの優しい声。
さっきまで冷たかったお母さんの手が、少しずつ温もりをおびて来る。
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