【続】私は彼氏がキライです!?
その日は、お父さんだけが病院に残って、私とお兄ちゃんは家に戻った。
家に着いてから、切りっぱなしだった携帯の電源を入れると、すぐに3件のメールが受信された。
あっ・・・アツに連絡してないや。
お母さんが事故にあった事、ちゃんと説明しなきゃって思うのに、言葉にするのが怖くて電話をかけられない。
♪〜♪〜♪
握ったままの携帯が、手の中で着信を知らせる。
「・・・はい」
『大丈夫か、お前?』
なんで?
私、まだなにも言ってないよ?
『コナミ?』
「ん?」
『さっき、いっくんが電話くれたんだ』
「・・・そっか」
いつもだったら、アツの声を聞くと安心できるのに・・・今日はダメみたい。
辛いことがあると、アツに抱きしめてもらいたいって思うのに・・・今日はダメみたい。
今日は・・・お母さんじゃないと、ダメみたい。
「お母さん・・・お母さん・・・っ」
『コナミ・・・』
会いに来てくれると言ったアツの言葉を断って電話を切ると、私は空が明るくなるまでずっと窓の外をぼんやり眺めていた。
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