【続】私は彼氏がキライです!?



病室の前で大きく深呼吸をした。



「お母さん、おはよう!!」



いつも通りに元気な声で声をかける。



ベッドに横たわるお母さんが、私を見てビックリした顔をする。



「コナミ、会社は?」



「えへへ。休んじゃった」



「休んじゃったって・・・ダメじゃない!」


いつものように叱ってくれるお母さん。



それがすごく有り難く感じる。



「だって、課長がしばらくお母さんについてなさいって言ってくれたんだもん!!コナミひとりいなくても、会社は困らないんだって!これでも頑張ってるのに、失礼しちゃうよね?」



ホントは嘘。



3日間だけ休みをもらって、その後土日が明けたら月曜日からは出てくる様に言われた。



でも私は・・・“はい”って返事が出来なかったんだ。



「具合どう?熱は下がった?どこか痛いところない?」



「コナミ、お母さんは大丈夫だから会社行きなさい」



「え〜今から行っても遅刻だし、いいじゃん!たまにはお母さんとゆっくり過ごしたいしさっ」



「コナミ」



「嫌だっ!!ここにいる!!」




.

< 203 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop