【続】私は彼氏がキライです!?



急いで作った朝ごはんを、アツはすごい勢いで食べ終えた。



「よっぽどお腹すいてたんだね」



「腹いっぱいになったらまた眠くなってきた」



リビングのソファであくびをしながら大きくのびをするアツ。



この家でアツがこんなくつろいだ顔をするなんて、なんだか不思議。



「もうちょい寝る?起こしてあげるよ?」



カーテンの外に白む空が見えた。



「いや、いい」



アツの隣に座って、その肩に頭をあずける。



「アツありがとね?」



本当に大切だな。



失いたくない。



なにも言わずに、ただ頭をなで続けてくれるアツ。



充電完了。



もう大丈夫。



もう怖くない。



私には、心を休ませてくれる“居場所”があるから。



今日からまた頑張れる。




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