【続】私は彼氏がキライです!?



久しぶりに心から笑えた気がする。



アツの仕事の話とか、高校時代の話とか。



二人で過ごしてきた時間の中に、楽しい思い出がたくさんある。



辛かったこともあったけど、ちゃんと今がある。



だからまた乗り越えて行ける。



「・・・おはよ」



ぷっ。



「おはよう、お父さん!!」



仕事が出来てカッコいいと、会社では評判のお父さんが、無精髭にボサボサ頭でリビングに顔を出した。



「おはようございます」



「あぁ。おはよう」



なんでアツがここにいるのか?



そんなことを聞く気配すらないお父さんを見て、昨日私が寝た後に、本当にアツがちゃんと話してくれていたんだなぁって改めて教えられる。



「アツ、シャワー浴びておいで?お父さんすぐ朝ごはん用意するからね!!」



当たり前のように訪れる朝。



だけどいつもと違う新しい朝。



「お父さん、コナミ明日から会社行くね!!」



なにも偉いことなんかじゃない。



今までが甘えすぎていただけ。



それなのに、



「そっか。うん、やっぱりコナミは母さんの娘だな」



お父さんから最大の誉め言葉をもらえたような気がした。



アツが私を元気にしてくれたから。



たくさんのパワーを分けてくれたから。



これからは私がみんなを元気にするよ!!



だって私は、お父さんとお母さんの娘だもん!!




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