【続】私は彼氏がキライです!?



「やっぱりこの日だなぁ」



アツが年間カレンダーを見ながらポツリと呟いた。



「いつ?」



「9月14日。土曜だし大安だし、丁度いいんじゃね?」



9月って・・・



「もう3ヵ月切ってるし、大安の土曜日じゃ今からはちょっと難しいんじゃない?」



言いながら私もペラペラとスケジュール帳をめくる。



あっ・・・



9月14日に書き込まれたハートマーク。



この日は私たちの記念日?



はっきりとした記念日を記憶していない私だけど、なんとなくこの日が記念日なんじゃないのか?と予想させる出来事が去年のこの日にたあった。



「この日ってさ、俺がお前に告白した日なんだ」



やっぱり。



照れ臭いのか、アツは私を見ないまま、まるで独り言のように、言葉を続けた。



「お前のこと、自分のものにしたくて、長年の片思いをお前にぶつけた日」



よく覚えてる。



あの時はまだ、私はアツのことなんて好きじゃなくて、むしろ嫌いだった。



アツも私の事が嫌いなんだって思っていたから、アツからの告白を私は本気にすらしなかったんだ。



だけど、あの日から全てが変わった。



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