【続】私は彼氏がキライです!?
決められた予算の中で、せめてお料理だけはとアツが頑張った決断をしてくれて選んだコース料理。
私たちにも同じものが用意されたけど、胸がいっぱいで二人ともほとんど手がつけられなかった。
たくさんのお祝いの言葉をもらって、友人たちからは歌のサプライズ。
「倉橋くんは本当に小南ちゃんにゾッコンで、見ているこっちの方が照れてしまうほどの溺愛ぶりです」
「そうそう!普段クールぶっている男の唯一の弱点」
「コナンの話になるとやたら食い付きがよくなる男、それが倉橋篤貴!!」
「この夫婦、一見亭主関白に見えますが、実のところは奥さんがしっかり手綱を握っているんです」
「倉橋くんは小南ちゃんには逆らえないですからね〜」
私たち二人ともを知る高校の同級生は、若干悪ノリ気味でアツを冷やかした。
「倉橋くんに質問です!小南ちゃんのこと、愛していますか?」
ふだんあまりイジられることがないだけに、アツのリアクションに注目が集る。
「お前ら・・・ふざけんなよ」
こんな焦っているアツの顔は初めて見たかも?
お互いの親や会社の上司もいるだけに、さすがに可哀想・・・そう思って「愛してます!」なんて、私が代わりに宣言しちゃおうかな?って思った瞬間、隣のアツがゆっくり立ち上がった。
「愛してますかぁ?」
「愛してま〜す!お前ら、羨ましいだろ!!」
この喜びは大きすぎてひとりでは抱えきれない。
アツと一緒じゃなきゃ、こんな気持ちにはなれない。
ありがとう。
愛してる。
ずっとずっと、そばにいてね?
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