【続】私は彼氏がキライです!?



「本当にこの道であってんのか?」



「大丈夫だって!次の信号を左に曲がったら後は真っ直ぐだから」



雑誌を見ながらの私のナビでここまでやって来たんだけど・・・



「この道入れねーぞ?一通じゃん」



「うそっ!?」



さっきからギリギリで出す私の指示に少々イライラ気味だったアツ。もう怖くて顔が見れません!!



どこで間違ったんだろう?



つーかじゃあ今どこにいんの?



焦れば焦るほどパニックに陥って、雑誌をクルクル回しながら頭をひねる。



「ちょっと貸せ」



路肩に車を止めて私から雑誌を取り上げたアツの顔はやっぱり少し怒っていて・・・



「信号3つも過ぎてんだろ。地図も見れねーのかよ」



てゆーか、だいたい免許のない私にナビをさせる事が間違ってるんだよ!



道の名前とか、標識の見方すら分かんないんだから、仕方ないじゃん!!



むしろここまで来れた事を誉めて欲しいくらいだよ!!



「なんだよ?ゴメンとかないわけ?」



「・・・・・・・・・」



ふてくされて窓の外に顔を向ける私に、最初は冗談っぽく嫌味を言っていたアツだけど、何を言われても言い返さないでいると、今度は少し機嫌を伺う様な口調になる。



「もう着くからな?車、酔わなかったか?」



あーっムカツク!!



久々の遠出なのに、なんでこんな気持ちになんなきゃいけないの?



そりゃ道を間違えたのは私が悪いよ?



だからって、怒る事ないじゃん!!



笑って許してくれるくらいの優しさを見せてくれてもいいじゃん!!




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