【続】私は彼氏がキライです!?



話してくれないんだったら今日はこれ以上一緒にいたくない。



映画なんて呑気に楽しめるわけないじゃん。



「何考えてんのよ!アツ2年前の事忘れちゃったの?同じ事繰り返すつもり?」



「忘れるわけねーだろ」



「でも話したくないんでしょ?だったらもう聞かない。私、帰るから」



テーブルに2千円を叩きつけて席を立つ。



でも私って何故かカッコ良く決まらないんだよね・・・



店を出ようとして気がついたんだ。



外は土砂降り。



傘は・・・忘れた。



今更戻るってめっちゃダサいじゃん・・・



覚悟を決めて走り出そうとした瞬間に掴まれた腕。



「ばか、風邪ひくぞ」



「関係ないじゃん。ほっといてよ」



私の傘はアツが持っている。



その傘に手を伸ばすとヒョイって避けられて、アツは自分の傘を開いて私を入れると、そのまま歩き出した。



タクシーに乗せられて連れて来られたのはアツのお家。



その間、私達には一言の会話もなかった。



「さみ〜コナミ、コーヒー」



はぁ?何その態度?



私、怒ってるんですけど?



アツの言葉を無視して玄関に向かう。



「帰ります」




.
< 74 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop