【続】私は彼氏がキライです!?
話してくれないんだったら今日はこれ以上一緒にいたくない。
映画なんて呑気に楽しめるわけないじゃん。
「何考えてんのよ!アツ2年前の事忘れちゃったの?同じ事繰り返すつもり?」
「忘れるわけねーだろ」
「でも話したくないんでしょ?だったらもう聞かない。私、帰るから」
テーブルに2千円を叩きつけて席を立つ。
でも私って何故かカッコ良く決まらないんだよね・・・
店を出ようとして気がついたんだ。
外は土砂降り。
傘は・・・忘れた。
今更戻るってめっちゃダサいじゃん・・・
覚悟を決めて走り出そうとした瞬間に掴まれた腕。
「ばか、風邪ひくぞ」
「関係ないじゃん。ほっといてよ」
私の傘はアツが持っている。
その傘に手を伸ばすとヒョイって避けられて、アツは自分の傘を開いて私を入れると、そのまま歩き出した。
タクシーに乗せられて連れて来られたのはアツのお家。
その間、私達には一言の会話もなかった。
「さみ〜コナミ、コーヒー」
はぁ?何その態度?
私、怒ってるんですけど?
アツの言葉を無視して玄関に向かう。
「帰ります」
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