幕末オオカミ


と、帯に手をかけるのは原田先生。


あれ~、お代官様~!!


じゃ、ねえよっ!!


「せっかく結んだ帯とるな!!」


「おお、うなじだ、うなじ、久しぶり……」


「永倉先生っ!!
何ふんふんと匂いかいでるんですかぁ!!」



褒めてくれてるのか、遊ばれてるのか。


いや、遊ばれてる。完全に、遊ばれてる!!



「兄上、斉藤先生、助けてください!!」



三バカの防御壁の間から助けを求めると、斉藤先生が助けの手をのばしてくれた。



「あまり騒ぐと、他の隊士にバレます。お静かに」



さらっと言った言葉は、永倉先生と原田先生を凍結させた。


さすが、斉藤先生。



「しかし……」


「はい?」


「見違えたな。なかなかに美しい」



普通の顔で、斉藤先生はやはりサラリと爆弾を落とす。



< 153 / 490 >

この作品をシェア

pagetop