幕末オオカミ
こんなあたしを、自分の部下にしてくれるだなんて。
ここで、がんばれば……。
近藤に認められるような働きをすれば……。
居場所が、できるかも知れない。
「お願いします……」
あたしは、床に手を付き、正座になり、頭を下げた。
「あたしを、ここで働かせてください」
そうお願いすると。
「おぉ、やる気になってくれたか!!」
と、近藤は大喜び……
土方は、そんな近藤を見て、ためいきをつく。
「しょうがねえ。
じゃあ、監察方な。
しかし、こそこそしていて、あとで女がいるとバレたら、めんどくせぇことになる。
堂々と、他の隊士にも目通りさせよう」
「えっ?」
「俺に、名案がある」
土方は渋い顔を変えずに、沖田を見つめた。
「お前の妹として、紹介する」
「えっ!!」
「あぁ!?」