幕末オオカミ


うおお……なんだかすごく恥ずかしい。


きっと副長が、斉藤先生にあたしと総司の事を話したんだ。


なんでそういうことをベラベラ喋るんだろう……



「あ、そうそう」



斉藤先生が突然振り返るので、心臓が飛び出しそうになってしまった。



「な、なんですか」


「組織内恋愛は、本人達はばれないと思っていても、雰囲気だけでいつの間にか全員に知れ渡っているものだ。

それは嫉妬の的にもなるぞ。

相手が沖田なら横恋慕する命知らずはいないだろうが、じゅうぶん、空気を読むようにな」


「!!」



なー!!


そ、そうなのか!?


あたし、そんな雰囲気出してたのか!?


色々聞きたいことがあったのに、斉藤先生は今度こそ姿を消してしまった。





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