幕末オオカミ


嘘をついてごめんなさい、山崎監察。


でも、何かひっかかるんです。


それならそう言えば良かったのに、何故か素直に言えなかった。


理由のわからない胸騒ぎがする。


それは、今自分が伝えられた任務のせいじゃなくて──。


もっともっと、重要なこと。



そんな気がして、あたしは副長の部屋へ戻っていった。


もちろん、足音を消して……。



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