HANABI
第1章

夏の香り




「あっつーい!もう暑くて溶けちゃうって!」


「はははっ、溶けないってば。」


「電車来るの遅ーい!」




外に立ってるだけで、汗がにじむこの季節。



朝っぱらから、うるさいくらいにセミが鳴いてる。



今年も夏がやってきた。





「あぁ~早く夏休みになんないかな~海行きたいね!海!!」


「私は、ベタベタするから海嫌いだもん。」


「なんで~高校最後の夏だよ?行こうよ~」


「やだよ、一人で行けば~」


「もう!ほんと冷めてるなあ、実優は。若々しさがない!」


「はいはい。」



< 1 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop