HANABI
ケンカをすれば、怒られるのはいつも私。
プレゼントはいつも隼人の方が豪華。
食事も生活もすべて隼人中心にまわる。
高校も私はお金がないから公立って決められ、隼人は好きに選んでいいよって私立に。
私の人生はいつも隼人に邪魔される。
いつもお母さんに決められる。
でも、文句なんて言えなかった。
女手一つで育ててくれるお母さんを、傷つけることは嫌だった。
他人から見れば仲のいい親子だけど、私は心の底ではお母さんを、弟を憎んでいた。
そんな醜い自分のことも大っ嫌いだった。