HANABI
私、吉岡 実優。
高校3年生。
「あ、電車きたよ。」
「まじ?やっときたー!!」
あたしの隣でキャンキャン騒ぐのは、柚木 沙智。
中学のときからの親友。
毎日同じことの繰り返し。
朝起きて、学校に行って、バイトに行って、帰って寝る。
つまんなかった。
楽しいこともなければ、幸せなこともない。
何のために、誰のために生きてるのかわからなかった。
ただただ生きていた。
別に死にたいとも思わないし。