HANABI
「こちらがアイスティーで、こちらがカプチーノになります。」
あたしの前に置かれたカプチーノ。
この前とは違う、ウサギの絵が書かれていた。
「かわいい‥」
無意識に出てしまった言葉‥
自分のその声にハッとした。
「気に入っていただけましたか?」
「えっ‥あ、はい!とっても!」
「それは良かった。ごゆっくりどうぞ。」
そう言って、またカウンターに戻って行ってしまった。
その後ろ姿を見つめていたら、沙智につま先で足をつつかれた。
ニヤニヤする沙智。