HANABI
「今日もカプチーノにされますか?」
「あ、えーっと‥」
あたしは慌ててメニューを見る。
実は、覚えてほしくて毎日カプチーノを頼んでいたんだ。
ちょっとでも記憶に残るかなって。
でも、暑い夏に温かいカプチーノはさすがに飽きた。
「今日はとくに暑いですもんね。おすすめは、アイスキャラメルマキアートです。」
「じゃあ、それで。」
「かしこまりました。」
あの人はにこっと笑っていった。
どくんっ‥
いまの笑顔は反則だよ‥。