RUNA戦記Ⅳ~常若の国の秘密~













 ティカの目は真剣だった。けど……。





「ンなの…おかしい!確かに、オマエの両親は偽物で、赤の他人だったかもしれねぇ!けど、そのときにもらった愛情に、嘘も真もあるかよっ!?俺らが、いくら魔法をつかえたって、過去にはもどれねぇ…苦しい過去は、誰にだってある!ルナにだって、俺にだって…ゲルブにだってあるんだ!けど、やりなおしたくたって、その過去をやり直すことはできねぇんだよっ!」





 どんなに苦しくたって、戻ることはできない…。


 こうだったかもしれねぇ過去の鏡が映し出すのは、こうなっちまった、今の姿。




「けどな、どんな過去でも、それを受け止めなきゃならねェ!俺らはその過去を受け止めて生きて行くしかねぇんだ!どんなに苦しくて向き合いたくない過去でもな!ティカ、オマエは、逃げてるだけだ…。なぁ、嫌かもしれねェけど、過去は大切にしなくちゃ…。んでよ、ルナに本当のことを伝えてやれよ。きっと、アイツも…待ってる」









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