RUNA戦記Ⅳ~常若の国の秘密~












 進めたとこまでは、良しとしよう。



 だが、この先に道標がないのなら、やはりここは外れだろう。



 道標がないにしても、肝心の館もないのなら、引き返すほかない。



 ルナは回れ右をした。後ろのゲルブも、それに倣う。



「ルナ、何してるのよー?」




 ティカが、倒木をくぐった先の草の上で。



 何、って引き返そうとしてるんだよ。


「ここには、道標も館もないよ!」


「何言ってんのよーー!?」


 ないものは、ないんですってば。






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