ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
五十嵐くんは、ストンと地面にあたしをおろした。


それから……。


切れ長の目をスッと細めて、冷たい瞳であたしを見おろす。


「今、やだって言ったのは、この口か?」


あたしのあごをクイッと持ち上げ……。


「ふーん」


あたしの唇を親指で軽くなぞった。


その仕草に……。


心臓がバクバクして、胸がぎゅぅぅんと苦しくなった。
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