ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
その瞳は、なにかと戦うように複雑に揺れて……。


一瞬苦しそうにギュッと目を閉じた五十嵐くんは……。


目を開けると、あたしの首筋に指を触れた。


「……っ」


肩をすくめるあたしと……


さっきあたしの首にかけたネックレスを、指1本で持ち上げる五十嵐くん。


「心優。
コレ、絶対はずすなよ?」


そう言うと、五十嵐くんはあたしの目の高さで、ネックレスのトップをユラユラ揺らした。
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