ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
五十嵐くんは、無理やりあたしに触れることなく、カウントダウンを続けて、あたしが逃げる時間を作ってくれている。


これって、やっぱり……。


“ゆっくり教えてやるよ”


……って。


男の子が苦手なあたしに対して、前に五十嵐くんが言ってくれた心遣い。


男の子なら……五十嵐くんなら。


あたしの自由を奪って、キスすることなんて、きっと簡単。


でも、そんなことをすることなく……。
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