だから俺を好きになれ
ダッシュで予鈴と同時に、滑り込みセーフ。
「…よ、良かった。間に合った」
と、私が安堵して学校に入っていたころ…
「ぷっ!アハハハハ!」
「…いつまで笑ってる、ユウヤ。つーか、いつからいた」
「はじめからいたよ。そこの影に。
しかしダイチ…
お前、女の子に『うるさい』って…アハハハハッ」
「……。
生まれて初めての経験だ。
…ユウヤ。アイツのこと調べろ」
「ハハハ!
興味出ちゃった?
よし。任せとけ」
こんなやり取りが行われていたことを、私は知らない。