だから俺を好きになれ


アンタ、何言ってんの?

と、怪訝な顔で見る。




すると、コイツは一瞬ニヤッと笑って、私を見下ろした。




「だから、

聞こえねぇよ」



「な…っ!!」




こ…コイツ……!


わざとだ…

絶対、聞こえてる!!!!



キッと睨む私をよそに、コイツは私の耳元で囁く。


「ちゃんと…

俺の顔を見て、呼べよ?」

「…っ」



耳にかかる、アイツの吐息に身体中が熱くなるのを感じた。



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