だから俺を好きになれ
◇アンタなんか、キライだ!
―――…‥
19時ちょっと前。
私はやっと帰路についていた。
「…オイ」
…藤堂大地も一緒ですが。
「…なによ」
「何でそんなに離れて歩く」
アンタの隣を歩きたくないからだっつーの!
「これじゃ送ってく意味無いだろうが」
「別に送ってもらわなくていいし。
てか、りかちゃん置いてきて良かったの?」
「寝てたし平気だろ。
もう母親も帰ってくるだろうし」
「ふーん…」
「そんなことよか、隣歩け!」
「わっ!」
いきなり手を掴んで引っ張られ、バランスを崩す。