だから俺を好きになれ


転びそうになった私を藤堂大地が片手で受けとめた。


「…何転けてんだ。ドジ」



うっさい!!

アンタが引っ張ったからだろうが!


ふんッとそっぽを向いて、藤堂大地から少し離れる。





「…」


「…」




しばしの沈黙。


うん。
もう慣れたわ。

この気まずさ加減。



< 85 / 94 >

この作品をシェア

pagetop