情炎の焔~危険な戦国軍師~
第16戦 いざ、出陣!初陣は伏見城
翌日、私は他の兵士達と共に三成様に引き連れられて伏見に向かった。
「疾風」
私を乗せて駆ける馬にそっと話しかけてみる。
「頑張ろうね。みんなのために」
顔を上げると、少し先に三成様の乱髪兜(私に言わせればもふもふ)が見えた。
その隣には「大一大万大吉」と染め抜かれた旗。
私は少し前にした三成様とのこんな会話を思い出していた。
「三成様。何ですか?この模様」
「ああ。大一大万大吉のことか?」
「はい」
「これには万民が1人のため、1人が万民のために力を尽くせば泰平の世が訪れるという意味がある。ふっ、オレなんかには重過ぎる言葉だ」
「そんなことないですよ。この言葉を信じているから旗にしたんでしょう?」
「まあ、そうだが」
「三成様なら出来ます。絶対」
すると三成様は小さく微笑した。
「…」
そう。
あの旗には三成様の思いが込められている。
そのためにも私は戦う。
負けるわけにはいかない。
昨日はあんなに不安だったのに、今は静かな闘志が胸に燃えているのを感じた。
いざ、伏見へ。
「疾風」
私を乗せて駆ける馬にそっと話しかけてみる。
「頑張ろうね。みんなのために」
顔を上げると、少し先に三成様の乱髪兜(私に言わせればもふもふ)が見えた。
その隣には「大一大万大吉」と染め抜かれた旗。
私は少し前にした三成様とのこんな会話を思い出していた。
「三成様。何ですか?この模様」
「ああ。大一大万大吉のことか?」
「はい」
「これには万民が1人のため、1人が万民のために力を尽くせば泰平の世が訪れるという意味がある。ふっ、オレなんかには重過ぎる言葉だ」
「そんなことないですよ。この言葉を信じているから旗にしたんでしょう?」
「まあ、そうだが」
「三成様なら出来ます。絶対」
すると三成様は小さく微笑した。
「…」
そう。
あの旗には三成様の思いが込められている。
そのためにも私は戦う。
負けるわけにはいかない。
昨日はあんなに不安だったのに、今は静かな闘志が胸に燃えているのを感じた。
いざ、伏見へ。