情炎の焔~危険な戦国軍師~
第24戦 2人の絆
半蔵さんが左近様をはめたって?
混乱する私を、眼前の忍は楽しそうに見ている。
「ちょっと罠をしかけておいたのだ」
「罠?」
穏やかじゃない言葉に、胸がざわつく。
「ああ。あの者は頭が切れるから軍師として、さらに勇猛果敢で武士としては優秀だ。しかし、決定的な欠陥がある」
「?」
「それが貴様だ」
「私が、欠陥?」
胸騒ぎがさらにひどくなる。
「あの者は貴様のことになると、とたんにまわりが見えなくなる。あの者が貴様をさがしていた時に別人に化けてこの場所にいた、と言ったら疑いもせずに走っていった。罠があるとも知らずにな」
「そんな…」
左近様は私のために?
私がいたから左近様は?
「愚かな者よ」
その言葉を聞き、一瞬にして私の全身の血が逆流した。
「よくも左近様を!」
バカにしたように笑う顔に腹が立ち、私は渾身のパンチを半蔵さんの顔面めがけて繰り出した。
混乱する私を、眼前の忍は楽しそうに見ている。
「ちょっと罠をしかけておいたのだ」
「罠?」
穏やかじゃない言葉に、胸がざわつく。
「ああ。あの者は頭が切れるから軍師として、さらに勇猛果敢で武士としては優秀だ。しかし、決定的な欠陥がある」
「?」
「それが貴様だ」
「私が、欠陥?」
胸騒ぎがさらにひどくなる。
「あの者は貴様のことになると、とたんにまわりが見えなくなる。あの者が貴様をさがしていた時に別人に化けてこの場所にいた、と言ったら疑いもせずに走っていった。罠があるとも知らずにな」
「そんな…」
左近様は私のために?
私がいたから左近様は?
「愚かな者よ」
その言葉を聞き、一瞬にして私の全身の血が逆流した。
「よくも左近様を!」
バカにしたように笑う顔に腹が立ち、私は渾身のパンチを半蔵さんの顔面めがけて繰り出した。