情炎の焔~危険な戦国軍師~
「殿ったら嫉妬してますね。俺ばっかり友衣さんを口説くから」
去っていく三成様の後ろ姿を見送りながら左近様はニヤニヤしている。
嫉妬ってそんなバカな。
「ま、あのくらいで恥ずかしがるところはいかにも男を知らない生娘って感じで男心がくすぐられますが」
歯に衣着せぬ彼のぶっ飛んだ発言に、私は酸素を求める魚のごとく口をぱくぱくさせていた。
照れと恥ずかしさで顔が熱くなるあまり、蒸発してしまいそうだ。
「ねえ?友衣さん」
そうしているうちにぐい、とほぼ強引に顎が持ち上げられた。
野生的なはずの彼の顔が妖艶な笑みをたたえている。
「も、もう!さっさと修行しましょう」
私は慌てて彼から逃れた。
いくらなんでもいきなりあれはないわ。
いくら私があの人を好きだからって…。
わざとムッとしたような顔を作って左近様に見せるが、逆に大人の笑みを見せつけられた。
まるで私の心などお見通しであるかのように。
誑しなのに、からかわれているだけなのに、なんでこんなに胸が熱くなるのだろう。
去っていく三成様の後ろ姿を見送りながら左近様はニヤニヤしている。
嫉妬ってそんなバカな。
「ま、あのくらいで恥ずかしがるところはいかにも男を知らない生娘って感じで男心がくすぐられますが」
歯に衣着せぬ彼のぶっ飛んだ発言に、私は酸素を求める魚のごとく口をぱくぱくさせていた。
照れと恥ずかしさで顔が熱くなるあまり、蒸発してしまいそうだ。
「ねえ?友衣さん」
そうしているうちにぐい、とほぼ強引に顎が持ち上げられた。
野生的なはずの彼の顔が妖艶な笑みをたたえている。
「も、もう!さっさと修行しましょう」
私は慌てて彼から逃れた。
いくらなんでもいきなりあれはないわ。
いくら私があの人を好きだからって…。
わざとムッとしたような顔を作って左近様に見せるが、逆に大人の笑みを見せつけられた。
まるで私の心などお見通しであるかのように。
誑しなのに、からかわれているだけなのに、なんでこんなに胸が熱くなるのだろう。