情炎の焔~危険な戦国軍師~
-サイド三成-
「おい、起きろ」
あれから浴びるように飲んだ友衣は爆睡している。
「う…」
呼んでも揺すってもわずかな声を漏らすだけで、まったく起きる気配がない。
「手間がかかる女だ」
そう思って毒づくのに、なぜか嫌な感情はわいて来ない。
最近、こいつのことになると、どうも変になる。
華と濃密な時間を過ごした翌朝、城で考え事をしていて眠れないと言っていた友衣につい優しくしてしまったのももしかして…。
いや、ありえない。
そう思うのに、目の前の眠る女を見てオレの心は明らかに乱れていた。
「ん…」
いつになく女らしい声を出し、女らしい顔の歪め方をし、寝返りをうつ。
普段の彼女からは想像も出来ない姿を目の当たりにして、心はさらにざわめいた。
左近はこんな、いや、もっと甘美な友衣を何度も見てきたというのか。
こいつは他の男のもの。
それを実感するために、わざわざ左近のどこが好きか聞いたというのに、なぜ衝撃を受けている?
「友衣」
気付くとオレは友衣の名前を呼んでいた。
「おい、起きろ」
あれから浴びるように飲んだ友衣は爆睡している。
「う…」
呼んでも揺すってもわずかな声を漏らすだけで、まったく起きる気配がない。
「手間がかかる女だ」
そう思って毒づくのに、なぜか嫌な感情はわいて来ない。
最近、こいつのことになると、どうも変になる。
華と濃密な時間を過ごした翌朝、城で考え事をしていて眠れないと言っていた友衣につい優しくしてしまったのももしかして…。
いや、ありえない。
そう思うのに、目の前の眠る女を見てオレの心は明らかに乱れていた。
「ん…」
いつになく女らしい声を出し、女らしい顔の歪め方をし、寝返りをうつ。
普段の彼女からは想像も出来ない姿を目の当たりにして、心はさらにざわめいた。
左近はこんな、いや、もっと甘美な友衣を何度も見てきたというのか。
こいつは他の男のもの。
それを実感するために、わざわざ左近のどこが好きか聞いたというのに、なぜ衝撃を受けている?
「友衣」
気付くとオレは友衣の名前を呼んでいた。