情炎の焔~危険な戦国軍師~
-サイド三成-
「ほう、三成か」
半蔵は不敵に笑った。
そしてその腕には怯えた表情の友衣。
「そいつを離せ」
オレはすらりと鞘から刀を抜いて半蔵に突き出した。
「斬っても構わぬぞ。だが、その前に鎖鎌によってこの女の首が掻き斬られているだろうがな」
半蔵が彼女の白く細い首筋に鎖鎌を突き付ける。
「脅す気か」
「何とでも言え。こいつは家康様の元に連行せねばならん」
「家康だと!?」
この世で一番憎い男の名前を聞いて頭に血がのぼった。
私婚を禁じた亡き秀吉様の言い付けを守らず数々の大名達の婚姻を斡旋した上に、我が物顔でねね様のおわした大坂城の西の丸に住み着き、徳川家の金ではなく豊臣家の金で諸侯達をも詰めさせているという。
だからといって本丸にいらっしゃる秀吉様の遺児、秀頼様やその御母堂様の淀の方様に顔を出すということはしないというではないか。
あいつは豊臣を冒涜している。
わなわなと肩が震え出す。
目の前のこいつもあいつの手下ではないか。
「お前達だけは許さん」
「女を見殺しにしてでも私を斬るか」
半蔵の手がすっと動いた。
「友衣!」
ザスッ。
「ほう、三成か」
半蔵は不敵に笑った。
そしてその腕には怯えた表情の友衣。
「そいつを離せ」
オレはすらりと鞘から刀を抜いて半蔵に突き出した。
「斬っても構わぬぞ。だが、その前に鎖鎌によってこの女の首が掻き斬られているだろうがな」
半蔵が彼女の白く細い首筋に鎖鎌を突き付ける。
「脅す気か」
「何とでも言え。こいつは家康様の元に連行せねばならん」
「家康だと!?」
この世で一番憎い男の名前を聞いて頭に血がのぼった。
私婚を禁じた亡き秀吉様の言い付けを守らず数々の大名達の婚姻を斡旋した上に、我が物顔でねね様のおわした大坂城の西の丸に住み着き、徳川家の金ではなく豊臣家の金で諸侯達をも詰めさせているという。
だからといって本丸にいらっしゃる秀吉様の遺児、秀頼様やその御母堂様の淀の方様に顔を出すということはしないというではないか。
あいつは豊臣を冒涜している。
わなわなと肩が震え出す。
目の前のこいつもあいつの手下ではないか。
「お前達だけは許さん」
「女を見殺しにしてでも私を斬るか」
半蔵の手がすっと動いた。
「友衣!」
ザスッ。