情炎の焔~危険な戦国軍師~
第37戦 思いの錯綜
-サイド左近-
一夜が明けた。
友衣さんは昨日から帰って来ない。
「友衣殿は一体どこへ行ってしまわれたのか」
法春さんも小助も不安げな顔でそわそわしている。
本当に一体どこへ行ってしまったのだろう。
ふと、出て行く直前の彼女を思い出す。
「左近様…」
そう言って俺にもたれかかってきた。
あの切なげな顔。
まるで別れを惜しんでいるみたいだった。
「いかんいかん」
慌てて首を横に振る。
別れだなんて、なんと縁起の悪いことを考えているのだろう。
本当は彼女をさがしに行きたい。
だが、腹と腕を撃ち抜かれたこの体では動けない。
「くそっ…」
そんな自分が歯がゆい。
「行ってきます。宿命に抗いに」
友衣さんの言葉を思い出す。
あれはどういう意味だったのだろう。
一夜が明けた。
友衣さんは昨日から帰って来ない。
「友衣殿は一体どこへ行ってしまわれたのか」
法春さんも小助も不安げな顔でそわそわしている。
本当に一体どこへ行ってしまったのだろう。
ふと、出て行く直前の彼女を思い出す。
「左近様…」
そう言って俺にもたれかかってきた。
あの切なげな顔。
まるで別れを惜しんでいるみたいだった。
「いかんいかん」
慌てて首を横に振る。
別れだなんて、なんと縁起の悪いことを考えているのだろう。
本当は彼女をさがしに行きたい。
だが、腹と腕を撃ち抜かれたこの体では動けない。
「くそっ…」
そんな自分が歯がゆい。
「行ってきます。宿命に抗いに」
友衣さんの言葉を思い出す。
あれはどういう意味だったのだろう。