情炎の焔~危険な戦国軍師~
後編予告
-もう1度逢いたい。愛しい人に-
現代に戻っても私の恋心はくすぶり続けていた。
もうあの人しか愛せない。
そう思うのに会えない。
(お願い!もう1度私をあの人の元へ連れてって!!)
強い想いが重なった時、再び運命の歯車が動き出す。
「某(それがし)は真田幸村だ。そなたに頼みがある」
「私に、ですか?」
あの真田幸村が友衣達の前に現れる。
そして
「家康に勝つ。絶対に」
再び家康に立ち向かう決意を固めるのであった。
「あなたは…!」
「私はただの歴戦の女武者よ。名前はゆい」
同じ名前を持ちながら敵対する勢力に属する彼女達が出会った時、生まれるのは敵愾心か、それとも絆か。
「もしかして、もしかしてこれは歴史を変えよというサイン…!?」
「家康殿…覚悟!」
果たして歴史は変わるのか。
「たとえ槍の雨が降ったって私は止まらない。守りたい人がいる限り!」
「この先がどんな運命だろうと俺は戦うつもりですよ?未来のため、あんたのその笑顔のためにね」
ただ、すべては大切な人のために。
「私達の思い、切れるものなら切ってみなさい!」
平凡な女子大生の強き意志と深く儚き情愛が再び乱世に咲き乱れる。
「今度こそ俺の隣を離れないで下さいね」
「ずーっと、私は左近様だけのものですよ」
この先も2人の未来があるはずだった。
しかし…
「私、信じてたのに。結局は左近様も他の兵士達と同じなんですね」
「友衣さんの代わりだっていいです。だから、だから」
「侍女なんてみんないなくなっちゃえばいいのにって。だってもしそうなったら、左近様は私だけを見てくれるでしょう?」
「やっぱり俺はあんたを愛することなんて出来ません」
「知らなかった。左近様ってそんなこと言う人なんですね」
「あたし、左近様が好きなんです!」
「左近。今、とてもあなたを壊したい気分なの」
「左近様に私の気持ちなんてわかりません。知られたくもないです」
「あんな奴に抱かれて幸せですか?」
「私に構わないで下さい。左近様なんて嫌いなんですから」
「だいたい、俺はあんたが好きなわけじゃない。未来から来たのが珍しいっていう好奇心からあんたに近付いたんです」
「あっ、そーですか。私だってそうですよ。生きざまがカッコいい戦国武将だったら誰でも良かったんです」
「こんなに愛しているのに、かなわないならいっそこの手で…」
「私、ずっと左近様と一緒にいられるんだって思ってました。だけど、今はもう…」
「友衣は僕がもらう」
「信じて下さい」
「信じられるわけないでしょう!」
友衣達の愛に亀裂が!?
そして、止まらない裏切りの連続。
「やはりと言うべきか、豊臣方には真田もいるそうだな。だが、既にかの者の元へ間者を送り込んである。来るべき時に備えてもうずっと前からな」
「あの者が裏切るとは…義に殉ずるつもりか」
「バカな!お前が…徳川の…?」
「お前を信じて生きてきた日々はすべて偽りだったというのか?」
「さらばだ。その思い出ごと露と消えられるがよい」
「すべてはあの戦いが始まりだ」
「俺はもう、豊臣の人間ではない」
「もう…誰を信じれば…」
戦も恋愛も追い詰められていく。
「おいて行かないで下さい!」
「あんた死ぬ気ですか!?」
「私は…あなたにめぐり逢えて誰よりも幸せでした」
「え?」
「さよなら。左近様」
「友衣さん!俺はっ…」
窮地に陥った友衣と左近が迎える結末とは?
「俺が死ぬ時はあんたが死ぬ時、あんたが死ぬ時は俺が死ぬ時です」
「左近様。一緒に、来てくれますか?」
「たとえ死が待っていようとも、俺はあんたと運命を共にします…」
戦乱の世を舞台に前編よりも切なく、激しい愛と命の物語が今、始まる。
『情炎の焔~危険な戦国軍師~』後編 大坂編
次ページから連載開始!
引き続きどうぞよろしくお願いします。
-もう1度逢いたい。愛しい人に-
現代に戻っても私の恋心はくすぶり続けていた。
もうあの人しか愛せない。
そう思うのに会えない。
(お願い!もう1度私をあの人の元へ連れてって!!)
強い想いが重なった時、再び運命の歯車が動き出す。
「某(それがし)は真田幸村だ。そなたに頼みがある」
「私に、ですか?」
あの真田幸村が友衣達の前に現れる。
そして
「家康に勝つ。絶対に」
再び家康に立ち向かう決意を固めるのであった。
「あなたは…!」
「私はただの歴戦の女武者よ。名前はゆい」
同じ名前を持ちながら敵対する勢力に属する彼女達が出会った時、生まれるのは敵愾心か、それとも絆か。
「もしかして、もしかしてこれは歴史を変えよというサイン…!?」
「家康殿…覚悟!」
果たして歴史は変わるのか。
「たとえ槍の雨が降ったって私は止まらない。守りたい人がいる限り!」
「この先がどんな運命だろうと俺は戦うつもりですよ?未来のため、あんたのその笑顔のためにね」
ただ、すべては大切な人のために。
「私達の思い、切れるものなら切ってみなさい!」
平凡な女子大生の強き意志と深く儚き情愛が再び乱世に咲き乱れる。
「今度こそ俺の隣を離れないで下さいね」
「ずーっと、私は左近様だけのものですよ」
この先も2人の未来があるはずだった。
しかし…
「私、信じてたのに。結局は左近様も他の兵士達と同じなんですね」
「友衣さんの代わりだっていいです。だから、だから」
「侍女なんてみんないなくなっちゃえばいいのにって。だってもしそうなったら、左近様は私だけを見てくれるでしょう?」
「やっぱり俺はあんたを愛することなんて出来ません」
「知らなかった。左近様ってそんなこと言う人なんですね」
「あたし、左近様が好きなんです!」
「左近。今、とてもあなたを壊したい気分なの」
「左近様に私の気持ちなんてわかりません。知られたくもないです」
「あんな奴に抱かれて幸せですか?」
「私に構わないで下さい。左近様なんて嫌いなんですから」
「だいたい、俺はあんたが好きなわけじゃない。未来から来たのが珍しいっていう好奇心からあんたに近付いたんです」
「あっ、そーですか。私だってそうですよ。生きざまがカッコいい戦国武将だったら誰でも良かったんです」
「こんなに愛しているのに、かなわないならいっそこの手で…」
「私、ずっと左近様と一緒にいられるんだって思ってました。だけど、今はもう…」
「友衣は僕がもらう」
「信じて下さい」
「信じられるわけないでしょう!」
友衣達の愛に亀裂が!?
そして、止まらない裏切りの連続。
「やはりと言うべきか、豊臣方には真田もいるそうだな。だが、既にかの者の元へ間者を送り込んである。来るべき時に備えてもうずっと前からな」
「あの者が裏切るとは…義に殉ずるつもりか」
「バカな!お前が…徳川の…?」
「お前を信じて生きてきた日々はすべて偽りだったというのか?」
「さらばだ。その思い出ごと露と消えられるがよい」
「すべてはあの戦いが始まりだ」
「俺はもう、豊臣の人間ではない」
「もう…誰を信じれば…」
戦も恋愛も追い詰められていく。
「おいて行かないで下さい!」
「あんた死ぬ気ですか!?」
「私は…あなたにめぐり逢えて誰よりも幸せでした」
「え?」
「さよなら。左近様」
「友衣さん!俺はっ…」
窮地に陥った友衣と左近が迎える結末とは?
「俺が死ぬ時はあんたが死ぬ時、あんたが死ぬ時は俺が死ぬ時です」
「左近様。一緒に、来てくれますか?」
「たとえ死が待っていようとも、俺はあんたと運命を共にします…」
戦乱の世を舞台に前編よりも切なく、激しい愛と命の物語が今、始まる。
『情炎の焔~危険な戦国軍師~』後編 大坂編
次ページから連載開始!
引き続きどうぞよろしくお願いします。