情炎の焔~危険な戦国軍師~
私は飛燕の如く舞えの関ヶ原の戦い(西軍)のシナリオをプレイしていてタイムスリップした。
だから、現代に帰ってきてからはひたすら同じシナリオを選んではプレイした。
バカみたいに何度も、何度も。
しかし何回やっても再びタイムスリップ出来ないまま1ヶ月半が経とうとしている。
もう会うことは出来ないのだろうか。
時間的にも空間的にも遠く離れた場所にいる、愛する人に。
「そういえばさ」
視線はゲームの画面に落としたままで架恋ちゃんが口を開く。
「今度の花火大会、みんなで行こうよ。理奈と夏紀も誘ってさ」
「おー、それいいね」
考えを振り払うように素早く明るい相づちで繕う。
「よし、決定。友衣、出来れば浴衣で頼むよ」
「え、なんで?浴衣持ってないんだけど」
「そっかぁ。せっかくだからバッチリキメたいと思ってさ。なんなら見繕ってあげようか?」
「いやいやいや」
私は慌てて首を振る。
「さすがにそれはちょっと。でもまあ、良い機会だし、今度店で見てくるわ」
「オッケー。友衣の浴衣姿、期待してるね!」
「うん。お楽しみに」
愛しい人はこの世にいないのに、まるでデートする気分になっている自分がいた。
だから、現代に帰ってきてからはひたすら同じシナリオを選んではプレイした。
バカみたいに何度も、何度も。
しかし何回やっても再びタイムスリップ出来ないまま1ヶ月半が経とうとしている。
もう会うことは出来ないのだろうか。
時間的にも空間的にも遠く離れた場所にいる、愛する人に。
「そういえばさ」
視線はゲームの画面に落としたままで架恋ちゃんが口を開く。
「今度の花火大会、みんなで行こうよ。理奈と夏紀も誘ってさ」
「おー、それいいね」
考えを振り払うように素早く明るい相づちで繕う。
「よし、決定。友衣、出来れば浴衣で頼むよ」
「え、なんで?浴衣持ってないんだけど」
「そっかぁ。せっかくだからバッチリキメたいと思ってさ。なんなら見繕ってあげようか?」
「いやいやいや」
私は慌てて首を振る。
「さすがにそれはちょっと。でもまあ、良い機会だし、今度店で見てくるわ」
「オッケー。友衣の浴衣姿、期待してるね!」
「うん。お楽しみに」
愛しい人はこの世にいないのに、まるでデートする気分になっている自分がいた。