情炎の焔~危険な戦国軍師~
「左近様、あれは何ですか?」
城下町に来て、私はこればっかり言っていた。
「あれは飴細工ですね」
それでも左近様は嫌な顔ひとつしないで、むしろニコニコしながら教えてくれる。
棒の先に桜の花の形をした、ガラスのような透明感のある綺麗な飾りが付いているが、あれが飴らしい。
「え、あれって飴なんですか?すごい。よく出来てるなあ。もったいなくて食べられないや」
見たことのないものがいっぱいで、テンションが急上昇した私は左近様の着物の袖を引っ張りながらあちこち歩き回った。
「島様が女子を連れているぞ」
いきなりそんな話し声がする。
「はて。娘がいたのだろうか」
それを聞いて私はずっこけそうになった。
それから左近様の顔をじっと見た。
「な、なんです?」
顔を覗かれた本人はわけがわからず困っている。
「どう見ても父親にしちゃあ若いよなあ…」
「何の話ですか?」
「あ。いいえ、気にしないで下さい」
まあいいや、と思いまた歩き始める。
「あらっ」
その近くの店で私の目に止まったものがあった。
城下町に来て、私はこればっかり言っていた。
「あれは飴細工ですね」
それでも左近様は嫌な顔ひとつしないで、むしろニコニコしながら教えてくれる。
棒の先に桜の花の形をした、ガラスのような透明感のある綺麗な飾りが付いているが、あれが飴らしい。
「え、あれって飴なんですか?すごい。よく出来てるなあ。もったいなくて食べられないや」
見たことのないものがいっぱいで、テンションが急上昇した私は左近様の着物の袖を引っ張りながらあちこち歩き回った。
「島様が女子を連れているぞ」
いきなりそんな話し声がする。
「はて。娘がいたのだろうか」
それを聞いて私はずっこけそうになった。
それから左近様の顔をじっと見た。
「な、なんです?」
顔を覗かれた本人はわけがわからず困っている。
「どう見ても父親にしちゃあ若いよなあ…」
「何の話ですか?」
「あ。いいえ、気にしないで下さい」
まあいいや、と思いまた歩き始める。
「あらっ」
その近くの店で私の目に止まったものがあった。