情炎の焔~危険な戦国軍師~
第9戦 秘めた気持ち
あのデートから数日。
やはり私達は相変わらずだ。
だけど、心の距離は少しだけ縮まった気がする。
そう思うのは私だけかな。
「友衣さん」
部屋でそんなことを考えていると、本人登場。
「はい?」
とっさに出した声はそっけないものになってしまった。
「おや、どうしたんです?機嫌悪いですよ?」
媚態という言葉がぴったりな甘ったるい声で言われ、顔を覗かれ、心臓がポーンと跳び跳ねる。
「い、いえ。機嫌なんて悪くないです」
「それならいいですけど?」
甘く低い声で囁かれた上に、クスッと色気を含んだ微笑みを目の前で見せられ、心拍数が急上昇するのを感じた。
クラクラして腰の力が抜けそうになる。
(男の人がこんなになまめかしい顔をするなんて…)
「なかなかいい顔するじゃないですか」
何か言い返そうとした時、左近様の後ろでこちらを見ている三成様と目が合った。
「ほ、ほら。三成様が見てますよ」
「殿」
「ふん」
三成様は私達を見て鼻を鳴らした。
「いつもおとなしいのに、左近といる時は女の顔になるのだな。お前は」
「な、な、な、何言ってくれちゃってるんですか」
「何ってありのままを述べただけだが?」
「いや、あの、私、忙しいので失礼します」
これ以上ここにいたら恥ずかしくて気絶してしまう。
何の用もないのに、私は2人を置き去りにして去った。
やはり私達は相変わらずだ。
だけど、心の距離は少しだけ縮まった気がする。
そう思うのは私だけかな。
「友衣さん」
部屋でそんなことを考えていると、本人登場。
「はい?」
とっさに出した声はそっけないものになってしまった。
「おや、どうしたんです?機嫌悪いですよ?」
媚態という言葉がぴったりな甘ったるい声で言われ、顔を覗かれ、心臓がポーンと跳び跳ねる。
「い、いえ。機嫌なんて悪くないです」
「それならいいですけど?」
甘く低い声で囁かれた上に、クスッと色気を含んだ微笑みを目の前で見せられ、心拍数が急上昇するのを感じた。
クラクラして腰の力が抜けそうになる。
(男の人がこんなになまめかしい顔をするなんて…)
「なかなかいい顔するじゃないですか」
何か言い返そうとした時、左近様の後ろでこちらを見ている三成様と目が合った。
「ほ、ほら。三成様が見てますよ」
「殿」
「ふん」
三成様は私達を見て鼻を鳴らした。
「いつもおとなしいのに、左近といる時は女の顔になるのだな。お前は」
「な、な、な、何言ってくれちゃってるんですか」
「何ってありのままを述べただけだが?」
「いや、あの、私、忙しいので失礼します」
これ以上ここにいたら恥ずかしくて気絶してしまう。
何の用もないのに、私は2人を置き去りにして去った。