情炎の焔~危険な戦国軍師~
水口城に到着すると、まず殿が手引きして下さった将、長束正家殿に会い、協力を要請する。


その後、水口のとある飲み屋に話をつけ、1日だけ場所を借りることにした。


ここで張り込み、機会を窺うのだ。


家康は石部の宿に泊まっているという話だ。


物見の者達を行かせ、偵察させる。


「どうだった」


「寝静まっているようでございます」


「よし」


明日、家康達はこの城下町に来るだろう。


そしてあらかじめ頼んでおいた水口城主、正家殿の接待を受けるはずだ。


「勝負は明日だな」


そう呟き、俺はいざという時のために太刀を抱え、そのまままどろんでしまった。
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